フランスにて1800年後期〜1900年初期に発祥したアール・ヌーヴォ　花や植物、鳥などをモチーフに曲線美を
使った様式の造形運動で ヨーロッパとアメリカにて一大ブームとなりました。

このベリースプーンは、そのアール・ヌーヴォ様式の典型的なもので、1899年におそらくこの形容から、フラン
スにて作られた物と思われます。
後の、1901年にイギリス政府公認のロンドン試金鑑定所にて純銀（スターリングシルバー）と認定されました。

裏から打ち出されたスプーンのカップの中心に松明を持ったエンジェル、その周りを囲むアール・ヌーヴォ調の
花と葉、外周には2羽の鳥、持ち手のネック先端に鷲、付け根に太陽神と凝った作りです。

スプーンのカップの部分に（純銀を表す ライオンマーク）（ロンドン試金鑑定所を表す 豹の頭)（1899年の製造
を表す D ）（輸入後、試金鑑定所にて1901年に認定された事を表す F ）（メーカーズマーク　輸入者のＪＳ）
（天使の下部に製造者・輸出者マーク）はっきりと刻印がされております。

今迄、多くの銀食器を手がけてまいりましたが、アール・ヌーヴォ様式のイギリス試金鑑定所ホールマークの
付いた物はほとんど無く、希少価値のある逸品と言っても過言ではないと思われます。

状態は画像にあります通り、目立った傷・スレ、補修痕も無く１００年以上前の製品とは思えない程の状態です。

tandard Mark：銀純度刻印　　　ライオン 　（スターリングシルバー）
Assay  Mark ： 産地刻印    　    豹の頭  　 （ロンドン）
Date  letter  ： 年号刻印     　      Ｄ　　　　　(1899年製造表示）
Date  letter  ： 年号刻印　　　　   Ｆ　　　　  （1901年認定表示）
Maker's Mark：              　            ＪＳ　　　　（輸入者）
Maker's Mark：　                         天使の下に製造・輸出者マーク

サイズ/ 約　　  全 長     １５．０cm　　カップ径　 ７．０ｃｍ